特定施設入居者生活介護 運営基準(後編)

○指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準
(平成11年3月31日厚生省令第37号)
○指定居宅サービス等及び指定介護予防サービス等に関する基準について
(平成11年老企第25号)


第12章 特定施設入居者生活介護

第4節 運営に関する基準

(指定訪問入浴介護の取扱方針)

第183条 指定特定施設入居者生活介護事業者は、利用者の要介護状態の軽減又は悪化の防止に資するよう、認知症の状況等利用者の心身の状況を踏まえて、日常生活に必要な援助を妥当適切に行わなければならない。
2  指定特定施設入居者生活介護は、次条第1項に規定する特定施設サービス計画に基づき、漫然かつ画一的なものとならないよう配慮して行われなければならない。
3  指定特定施設の特定施設従業者は、指定特定施設入居者生活介護の提供に当たっては、懇切丁寧を旨とし、利用者又はその家族から求められたときは、サービスの提供方法等について、理解しやすいように説明を行わなければならない。
4  指定特定施設入居者生活介護事業者は、指定特定施設入居者生活介護の提供に当たっては、当該利用者又は他の利用者等の生命又は身体を保護するため緊急やむを得ない場合を除き、身体的拘束等を行ってはならない。
5  指定特定施設入居者生活介護事業者は、前項の身体的拘束等を行う場合には、その態様及び時間、その際の利用者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由を記録しなければならない。
当該記録は、2年間保存しなければならない。
6  指定特定施設入居者生活介護事業者は、自らその提供する指定特定施設入居者生活介護の質の評価を行い、常にその改善を図らなければならない。


(特定施設サービス計画の作成)

第184条  指定特定施設の管理者は、計画作成担当者に特定施設サービス計画の作成に関する業務を担当させるものとする。
2  計画作成担当者は、特定施設サービス計画の作成に当たっては、適切な方法により、利用者について、その有する能力、その置かれている環境等の評価を通じて利用者が現に抱える問題点を明らかにし、利用者が自立した日常生活を営むことができるように支援する上で解決すべき課題を把握しなければならない。
3  計画作成担当者は、利用者又はその家族の希望、利用者について把握された解決すべき課題に基づき、他の特定施設従業者と協議の上、サービスの目標及びその達成時期、サービスの内容並びにサービスを提供する上での留意点等を盛り込んだ特定施設サービス計画の原案を作成しなければならない。
4  計画作成担当者は、特定施設サービス計画の作成に当たっては、その原案の内容について利用者又はその家族に対して説明し、文書により利用者の同意を得なければならない。
5  計画作成担当者は、特定施設サービス計画を作成した際には、当該特定施設サービス計画を利用者に交付しなければならない。
6  計画作成担当者は、特定施設サービス計画作成後においても、他の特定施設従業者との連絡を継続的に行うことにより、特定施設サービス計画の実施状況の把握を行うとともに、利用者についての解決すべき課題の把握を行い、必要に応じて特定施設サービス計画の変更を行うものとする。
7  第2項から第5項までの規定は、前項に規定する特定施設サービス計画の変更について準用する。

【補足】特定施設サービス計画は、2年間保存しなければならない。

(介護)

第185条  介護は、利用者の心身の状況に応じ、利用者の自立の支援と日常生活の充実に資するよう、適切な技術をもって行われなければならない。
2  指定特定施設入居者生活介護事業者は、自ら入浴が困難な利用者について、一週間に二回以上、適切な方法により、入浴させ、又は清しきしなければならない。
健康上の理由等で入浴の困難な利用者については、清しきを実施するなど利用者の清潔保持に努めるものとする。
3  指定特定施設入居者生活介護事業者は、利用者の心身の状況に応じ、適切な方法により、排せつの自立について必要な援助を行わなければならない。
自立支援を踏まえて、トイレ誘導や排せつ介助等について適切な方法により実施するものとする。
4  指定特定施設入居者生活介護事業者は、前3項に定めるほか、利用者に対し、食事、離床、着替え、整容その他日常生活上の世話を適切に行わなければならない。

(機能訓練)読替

第132条  指定特定施設入居者生活介護事業者は、利用者の心身の状況等を踏まえ、必要に応じて日常生活を送る上で必要な生活機能の改善又は維持のための機能訓練を行わなければならない。
なお、日常生活及びレクリエーション、行事の実施等に当たっても、その効果を配慮するものとする。

(健康管理)

第186条  指定特定施設の看護職員は、常に利用者の健康の状況に注意するとともに、健康保持のための適切な措置を講じなければならない。

(相談及び援助)

第187条  指定特定施設入居者生活介護事業者は、常に利用者の心身の状況、その置かれている環境等の的確な把握に努め、利用者又はその家族に対し、その相談に適切に応じるとともに、利用者の社会生活に必要な支援を行わなければならない。
社会生活に必要な支援とは、入居者自らの趣味又は嗜好に応じた生きがい活動、各種の公共サービス及び必要とする行政機関に対する手続き等に関する情報提供又は相談である。

(利用者の家族との連携等)

第188条  指定特定施設入居者生活介護事業者は、常に利用者の家族との連携を図るとともに、利用者とその家族との交流等の機会を確保するよう努めなければならない。
利用者の生活及び健康の状況並びにサービスの提供状況を家族に定期的に報告する等常に利用者と家族の連携を図るとともに、当該事業者が実施する行事への参加の呼びかけ等によって利用者とその家族が交流できる機会等を確保するよう努めなければならないこととするものである。

(利用者に関する市町村への通知)読替

第26条  指定特定施設入居者生活介護事業者は、指定特定施設入居者生活介護を受けている利用者が次の各号のいずれかに該当する場合は、遅滞なく、意見を付してその旨を市町村に通知しなければならない。
 一  正当な理由なしに指定特定施設入居者生活介護の利用に関する指示に従わないことにより、要介護状態の程度を増進させたと認められるとき。
 二  偽りその他不正な行為によって保険給付を受け、又は受けようとしたとき。

(緊急時等の対応)読替

第51条  特定施設従業者は、現に指定特定施設入居者生活介護の提供を行っているときに利用者に病状の急変が生じた場合その他必要な場合は、速やかに主治の医師又はあらかじめ当該特定施設入居者生活介護事業者が定めた協力医療機関への連絡を行う等の必要な措置を講じなければならない。

(管理者の責務)読替

第52条 指定特定施設入居者生活介護事業所の管理者は、指定特定施設入居者生活介護事業所の従業者の管理及び指定訪問入浴介護の利用の申込みに係る調整、業務の実施状況の把握その他の管理を一元的に行うものとする。
2 指定特定施設入居者生活介護事業所の管理者は、当該指定特定施設入居者生活介護事業所の従業者にこの節の規定を遵守させるため必要な指揮命令を行うものとする。

(運営規程)

第189条  指定特定施設入居者生活介護事業者は、指定特定施設ごとに、次に掲げる事業の運営についての重要事項に関する規程(以下「運営規程」という。)を定めておかなければならない。
 一  事業の目的及び運営の方針
 二  特定施設従業者の職種、員数及び職務内容
 三  入居定員及び居室数
 四  指定特定施設入居者生活介護の内容及び利用料その他の費用の額
 五  利用者が介護居室又は一時介護室に移る場合の条件及び手続
 六  施設の利用に当たっての留意事項
 七  緊急時等における対応方法
 八  非常災害対策
 九  その他運営に関する重要事項
指定特定施設入居者生活介護の内容については、入浴の介護の1週間における回数等のサービスの内容を指すものであること。

その他運営に関する重要事項
看護職員又は介護職員を、それぞれ他の従業者と明確に区分するための措置等を指すものであること。
また、利用者又は他の利用者等の生命又は身体を保護するため緊急にやむを得ない場合に身体拘束等を行う際の手続きについて定めておくことが望ましい。

(勤務体制の確保等)

第190条  指定特定施設入居者生活介護事業者は、利用者に対し、適切な指定特定施設入居者生活介護その他のサービスを提供できるよう、従業者の勤務の体制を定めておかなければならない。
原則として月ごとの勤務表を作成し、特定施設従業者の日々の勤務時間、常勤・非常勤の別、管理者との兼務関係、機能訓練指導員との兼務関係、計画作成担当者との兼務関係等を勤務表上明確にすること。
2  指定特定施設入居者生活介護事業者は、当該指定特定施設の従業者によって指定特定施設入居者生活介護を提供しなければならない。ただし、当該指定特定施設入居者生活介護事業者が業務の管理及び指揮命令を確実に行うことができる場合は、この限りでない。
3  指定特定施設入居者生活介護事業者は、前項ただし書の規定により指定特定施設入居者生活介護に係る業務の全部又は一部を委託により他の事業者に行わせる場合にあっては、当該事業者の業務の実施状況について定期的に確認し、その結果等を記録しなければならない。
指定特定施設入居者生活介護事業者(以下「委託者」という。)は、当該受託者に対する当該業務の管理及び指揮命令の確実な実施を確保するため、当該委託契約において次に掲げる事項を文書により取り決めなければならない。この場合において、委託者は受託者に委託した業務の全部又は一部を再委託させてはならない。なお、給食、警備等の特定施設入居者生活介護に含まれない業務については、この限りでない。
 イ 当該委託の範囲
 ロ 当該委託に係る業務(以下「委託業務」という。)の実施に当 たり遵守すべき条件
 ハ 受託者の従業者により当該委託業務が運営基準に従って適切に行われていることを委託者が定期的に確認する旨
 ニ 委託者が当該委託業務に関し受託者に対し指示を行い得る旨
 ホ 委託者が当該委託業務に関し改善の必要を認め、所要の措置を講じるよう前号の指示を行った場合において、当該措置が講じられたことを委託者が確認する旨
 ヘ 受託者が実施した当該委託業務により入居者に賠償すべき事故が発生した場合における責任の所在   
 ト その他当該委託業務の適切な実施を確保するために必要な事項    

指定特定施設入居者生活介護事業者はのハ及びホの確認の結果の記録を作成しなければならないこと。

指定特定施設入居者生活介護事業者が行うのニの指示は、文書により行わなければならないこと。
       
指定特定施設入所者生活介護事業者は、ハ及びホの確認の結果の記録を2年間保存しなければならないこと。

4  指定特定施設入居者生活介護事業者は、特定施設従業者の資質の向上のために、その研修の機会を確保しなければならない。

(協力医療機関等)

第191条  指定特定施設入居者生活介護事業者は、利用者の病状の急変等に備えるため、あらかじめ、協力医療機関を定めておかなければならない。
2  指定特定施設入居者生活介護事業者は、あらかじめ、協力歯科医療機関を定めておくよう努めなければならない。

(地域との連携等)

第191条の2  指定特定施設入居者生活介護事業者は、その事業の運営に当たっては、地域住民又はその自発的な活動等との連携及び協力を行う等の地域との交流に努めなければならない。
2  指定特定施設入居者生活介護事業者は、その事業の運営に当たっては、提供した指定特定施設入居者生活介護に関する利用者からの苦情に関して、市町村等が派遣する者が相談及び援助を行う事業その他の市町村が実施する事業に協力するよう努めなければならない。

(非常災害対策)読替

第103条  指定特定施設入居者生活介護事業者は、非常災害に関する具体的計画を立て、非常災害時の関係機関への通報及び連携体制を整備し、それらを定期的に従業者に周知するとともに、定期的に避難、救出その他必要な訓練を行わなければならない。

(衛生管理等)読替

第104条 指定特定施設入居者生活介護事業者は、利用者の使用する施設、食器その他の設備又は飲用に供する水について、衛生的な管理に努め、又は衛生上必要な措置を講じなければならない。
2 指定特定施設入居者生活介護事業者は、当該指定特定施設入居者生活介護事業所において感染症が発生し、又はまん延しないように必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

① 指定特定施設入居者生活介護事業者は、食中毒及び感染症の発生を防止するための措置等について、必要に応じ保健所の助言、指導を求めるとともに、密接な連携を保つこと。
② 特にインフルエンザ対策、腸管出血性大腸菌感染症対策、レジオネラ症対策等については、その発生及びまん延を防止するための措置について、別途通知等が発出されているので、これに基づき、適切な措置を講ずること。
③ 空調設備等により施設内の適温の確保に努めること。

(掲示)準用

第32条  指定特定施設入居者生活介護事業者は、指定特定施設入居者生活介護事業所の見やすい場所に、運営規程の概要、特定施設従業者の勤務の体制その他の利用申込者のサービスの選択に資すると認められる重要事項を掲示しなければならない。

(秘密保持等)準用

第33条  指定特定施設入居者生活介護事業所の従業者は、正当な理由がなく、その業務上知り得た利用者又はその家族の秘密を漏らしてはならない。
2 指定特定施設入居者生活介護事業者は、当該特定施設入居者生活介護事業所の従業者であった者が、正当な理由がなく、その業務上知り得た利用者又はその家族の秘密を漏らすことがないよう、必要な措置を講じなければならない。
3 指定特定施設入居者生活介護事業者は、サービス担当者会議等において、利用者の個人情報を用いる場合は利用者の同意を、利用者の家族の個人情報を用いる場合は当該家族の同意を、あらかじめ文書により得ておかなければならない。

(広告)準用

第34条  指定特定施設入居者生活介護事業者は、指定特定施設入居者生活介護事業所について広告をする場合においては、その内容が虚偽又は誇大なものであってはならない。

(居宅介護支援事業者に対する利益供与の禁止)準用

第35条  指定特定施設入居者生活介護事業者は、居宅介護支援事業者又はその従業者に対し、利用者に対して特定の事業者によるサービスを利用させることの対償として、金品その他の財産上の利益を供与してはならない。

(苦情処理)準用

第36条  指定特定施設入居者生活介護事業者は、提供した特定施設入居者生活介護に係る利用者及びその家族からの苦情に迅速かつ適切に対応するために、苦情を受け付けるための窓口を設置する等の必要な措置を講じなければならない。
「必要な措置」とは、具体的には、相談窓口、苦情処理の体制及び手順等当該事業所における苦情を処理するために講ずる措置の概要について明らかにし、利用申込者又はその家族にサービスの内容を説明する文書に苦情に対する措置の概要についても併せて記載するとともに、事業所に掲示すること等である。

2 指定特定施設入居者生活介護事業者は、前項の苦情を受け付けた場合には、当該苦情の内容等を記録しなければならない。
3 指定特定施設入居者生活介護事業者は、提供した特定施設入居者生活介護に関し、法第23条 の規定により市町村が行う文書その他の物件の提出若しくは提示の求め又は当該市町村の職員からの質問若しくは照会に応じ、及び利用者からの苦情に関して市町村が行う調査に協力するとともに、市町村から指導又は助言を受けた場合においては、当該指導又は助言に従って必要な改善を行わなければならない。
4 指定特定施設入居者生活介護事業者は、市町村からの求めがあった場合には、前項の改善の内容を市町村に報告しなければならない。
5 指定訪問入浴介護事業者は、提供した指定訪問入浴介護に係る利用者からの苦情に関して国民健康保険団体連合会が行う法第176条第1項第二号 の調査に協力するとともに、国民健康保険団体連合会から同号 の指導又は助言を受けた場合においては、当該指導又は助言に従って必要な改善を行わなければならない。
6 指定特定施設入居者生活介護事業者は、国民健康保険団体連合会からの求めがあった場合には、前項の改善の内容を国民健康保険団体連合会に報告しなければならない。

【補足】苦情の内容等の記録は、2年間保存しなければならない。

(事故発生時の対応)準用

第37条  指定特定施設入居者生活介護事業者は、利用者に対する特定施設入居者生活介護の提供により事故が発生した場合は、市町村、当該利用者の家族、当該利用者に係る居宅介護支援事業者等に連絡を行うとともに、必要な措置を講じなければならない。
2 指定特定施設入居者生活介護事業者は、前項の事故の状況及び事故に際して採った処置について記録しなければならない。
3 指定特定施設入居者生活介護事業者は、利用者に対する指定特定施設入居者生活介護の提供により賠償すべき事故が発生した場合は、損害賠償を速やかに行わなければならない。

【補足】事故の状況及び事故に際して採った処置についての記録は、2年間保存しなければならない。

① 利用者に対する指定特定施設入居者生活介護の提供により事故が発生した場合の対応方法については、あらかじめ指定特定施設入居者生活介護事業者が定めておくことが望ましいこと。
② 指定特定施設入居者生活介護事業者は、賠償すべき事態において速やかに賠償を行うため、損害賠償保険に加入しておくか、又は賠償資力を有することが望ましいこと。
③ 指定特定施設入居者生活介護事業者は、事故が生じた際にはその原因を解明し、再発生を防ぐための対策を講じること。

(会計の区分)準用

第38条  指定特定施設入居者生活介護事業者は、指定特定施設入居者生活介護事業所ごとに経理を区分するとともに、指定特定施設入居者生活介護の事業の会計とその他の事業の会計を区分しなければならない。

(記録の整備)

第191条の3  指定特定施設入居者生活介護事業者は、従業者、設備、備品及び会計に関する諸記録を整備しておかなければならない。
2  指定特定施設入居者生活介護事業者は、利用者に対する指定特定施設入居者生活介護の提供に関する次の各号に掲げる記録を整備し、その完結の日から2年間保存しなければならない。
 一  特定施設サービス計画
 二  第181条第2項に規定する提供した具体的なサービスの内容等の記録
 三  第183条第5項に規定する身体的拘束等の態様及び時間、その際の利用者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由の記録
 四  第190条第3項に規定する結果等の記録
 五  次条において準用する第26条に規定する市町村への通知に係る記録
 六  次条において準用する第36条第2項に規定する苦情の内容等の記録
 七  次条において準用する第37条第2項に規定する事故の状況及び事故に際して採った処置についての記録
 八  施行規則第64条第3号に規定する書類
施行規則第64条第3号に規定する書類
入居者である居宅要介護被保険者に代わり居宅介護サービス費の支払を受けることについて当該居宅要介護被保険者の同意を得た旨及びその者の氏名等が記載された書類

(準用)

第192条  第11条、第12条、第21条、第26条、第32条から第38条まで、第51条、第52条、第103条、第104条及び第132条の規定は、指定特定施設入居者生活介護の事業について準用する。この場合において、第32条中「訪問介護員等」とあるのは「特定施設従業者」と、第51条中「訪問入浴介護従業者」とあるのは「特定施設従業者」と読み替えるものとする。




  • 最終更新:2012-02-09 16:21:36

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