福祉用具貸与 運営に関する指定基準(後編)

○指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準
(平成11年3月31日厚生省令第37号)
○指定居宅サービス等及び指定介護予防サービス等に関する基準について
(平成11年老企第25号)


第13章 福祉用具貸与

第4節 運営に関する基準

(指定福祉用具賃与の基本取扱方針)

第198条 指定福祉用具賃与は、利用者の要介護状態の軽減又は悪化の防止並びに利用者を介護する者の負担の軽減に資するよう、適切に行わなければならない。
2 指定福祉用具貸与事業者は、常に、清潔かつ安全で正常な機能を有する福祉用具を貸与しなければならない。
3 指定福祉用具貸与事業者は、自らその提供する指定福祉用具貸与の質の評価を行い、常にその改善を図らなければならない。

(指定福祉用具賃与の具体的取扱方針)

第199条 福祉用具専門相談員の行う指定福祉用具貸与の方針は、次に掲げるところによるものとする。
 一 指定福祉用具貸与の提供に当たっては、利用者の心身の状況、希望及びその置かれている環境を踏まえ、福祉用具が適切に選定され、かつ、使用されるよう、専門的知識に基づき相談に応じるとともに、目録等の文書を示して福祉用具の機能、使用方法、利用料等に関する情報を提供し、個別の福祉用具の貸与に係る同意を得るものとする。
 二 指定福祉用具貸与の提供に当たっては、貸与する福祉用具の機能、安全性、衛生状態等に関し、点検を行う。
 三 指定福祉用具貸与の提供に当たっては、利用者の身体の状況等に応じて福祉用具の調整を行うとともに、当該福祉用具の使用方法、使用上の留意事項、故障時の対応等を記載した文書を利用者に交付し、十分な説明を行った上で、必要に応じて利用者に実際に当該福祉用具を使用させながら使用方法の指導を行う。
 四 指定福祉用具貸与の提供に当たっては、利用者等からの要請等に応じて、貸与した福祉用具の使用状況を確認し、必要な場合は、使用方法の指導、修理等を行う。
 五 居宅サービス計画に指定福祉用具貸与が位置づけられる場合には、当該計画に指定福祉用具貸与が必要な理由が記載されるとともに、当該利用者に係る介護支援専門員により、必要に応じて随時その必要性が検討された上で、継続が必要な場合にはその理由が居宅サービス計画に記載されるように必要な措置を講じるものとする。

イ 浴槽など利用者の身体に直に接触する設備・器具類は、利用者1人ごとに消毒した清潔なものを使用し、使用後に洗浄及び消毒を行うこと。また、保管に当たっても、清潔保持に留意すること。
ロ 皮膚に直に接するタオル等については、利用者1人ごとに取り替えるか個人専用のものを使用する等、安全清潔なものを使用すること。
ハ 消毒方法等についてマニュアルを作成するなど、当該従業者に周知させること。

(利用者に関する市町村への通知)準用

第26条  指定福祉用具貸与事業者は、指定福祉用具貸与を受けている利用者が次の各号のいずれかに該当する場合は、遅滞なく、意見を付してその旨を市町村に通知しなければならない。
一 正当な理由なしに指定福祉用具貸与の利用に関する指示に従わないことにより、要介護状態の程度を増進させたと認められるとき。
二 偽りその他不正な行為によって保険給付を受け、又は受けようとしたとき。

(管理者の責務)

第52条 指定福祉用具貸与事業所の管理者は、指定福祉用具貸与事業所の従業者の管理及び指定福祉用具貸与の利用の申込みに係る調整、業務の実施状況の把握その他の管理を一元的に行うものとする。
2 指定福祉用具貸与事業所の管理者は、当該指定福祉用具貸与事業所の従業者にこの節の規定を遵守させるため必要な指揮命令を行うものとする。


(運営規程)

第200条 指定福祉用具貸与事業者は、指定福祉用具貸与事業所ごとに、次に掲げる事業の運営についての重要事項に関する規程(以下この章において「運営規程」という。)を定めておかなければならない。
 一 事業の目的及び運営の方針
 二 従業者の職種、員数及び職務内容
 三 営業日及び営業時間
 四 指定福祉用具貸与の提供方法、取り扱う種目及び利用料その他の費用の額
 五 通常の事業の実施地域
 六 その他運営に関する重要事項

① 指定福祉用具貸与の提供方法、取り扱う種目及び利用料その他の費用の額(第4号)

個々の福祉用具の利用料については、その額の設定の方式(利用期間に歴月による1月に満たない端数がある場合の算定方法等)及び目録に記載されている旨を記載すれば足りるものとし、運営規定には必ずしも額自体の記載を要しないものであること。
② その他運営に関する重要事項(第6号)
標準作業書に記載された福祉用具の消毒の方法について規定すること。

(勤務体制の確保等)準用

第101条 指定福祉用具貸与事業者は、利用者に対し適切な指定福祉用具貸与を提供できるよう、指定福祉用具貸与事業所ごとに従業者の勤務の体制を定めておかなければならない。
原則として月ごとの勤務表を作成し、従業者については、日々の勤務時間、職務の内容、常勤・非常勤の別、管理者との兼務関係である旨等を明確にすること。
2 指定福祉用具貸与事業者は、指定福祉用具貸与事業所ごとに、当該指定福祉用具貸与事業所の従業者によって指定福祉用具貸与を提供しなければならない。ただし、利用者のサービス利用に直接影響を及ぼさない業務については、この限りでない。
福祉用具の選定の援助、機能等の点検、使用方法の指導等については、当該指定福祉用具貸与事業所の従業者たる福祉用具専門相談員が行うべきであるが、福祉用具の運搬、回収、修理、保管、消毒等の利用者のサービスの利用に直接影響を及ぼさない業務については、福祉用具専門相談員以外の者又は第三者に行わせることが認められるものとしたものであること。なお、保管又は消毒を第3者に委託等する場合は、居宅基準第203条第3項の規定に留意する。

(適切な研修の機会の確保)

第201条 指定福祉用具貸与事業者は、福祉用具専門相談員の資質の向上のために、福祉用具に関する適切な研修の機会を確保しなければならない。

(福祉用具の取扱種目)

第202条 指定福祉用具貸与事業者は、利用者の身体の状態の多様性、変化等に対応することができるよう、できる限り多くの種類の福祉用具を取り扱うようにしなければならない。

(衛生管理等)

第203条 指定福祉用具貸与事業者は、従業者の清潔の保持及び健康状態について、必要な管理を行わなければならない。
2 指定福祉用具貸与事業者は、回収した福祉用具を、その種類、材質等からみて適切な消毒効果を有する方法により速やかに消毒するとともに、既に消毒が行われた福祉用具と消毒が行われていない福祉用具とを区分して保管しなければならない。
① 福祉用具の種類ごとに、消毒の具体的方法及び消毒器材の保守点検の方法を記載した標準作業書を作成し、これに従い熱湯による消毒、消毒液を用いた拭清等、その種類、材質等からみて適切な消毒効果を有する方法により消毒を行うものとする。
3 指定福祉用具貸与事業者は、前項の規定にかかわらず、福祉用具の保管又は消毒を委託等により他の事業者に行わせることができる。この場合において、当該指定福祉用具貸与事業者は、当該委託等の契約の内容において保管又は消毒が適切な方法により行われることを担保しなければならない。
4 指定福祉用具貸与事業者は、前項の規定により福祉用具の保管又は消毒を委託等により他の事業者に行わせる場合にあっては、当該事業者の業務の実施状況について定期的に確認し、その結果等を記録しなければならない。
②福祉用具の保管又は消毒の業務の全部又は一部を他の事業者(当該指定福祉用具貸与事業者が運営する他の事業所及び指定福祉用具貸与事業者に福祉用具を貸与する事業者を含む。以下「受託者等」という。)に行わせる指定福祉用具貸与事業者(以下この項において「指定事業者」という。)は、当該保管又は消毒の業務が適切な方法により行われることを担保するため、当該保管又は消毒の業務に係る委託契約(当該指定福祉用具貸与事業者が運営する他の事業所に当該保管又は消毒の業務を行わせる場合にあっては、業務規程等)において次に掲げる事項を文書により取り決めなければならない。
 イ 当該委託等の範囲
 ロ 当該委託等に係る業務の実施に当たり遵守すべき条件
 ハ  受託者等の従業者により当該委託等がなされた業務(以下「委託等業務」という)が居宅基準第13章第4節の運営基準に従って適切に行われていることを指定事業者が定期的に確認する旨
 ニ 指定事業者が当該委託等業務に関し受託者等に対し指示を行い得る旨
 ホ 指定事業者が当該委託等業務に関し改善の必要を認め、所要の措置を講じるよう前号の指示を行った場合において当該措置が講じられたことを指定事業者が確認する旨 
ヘ 受託者等が実施した当該委託等業務により利用者に賠償すべき事故が発生した場合における責任の所在
 ト その他当該委託等業務の適切な実施を確保するために必要な事項
③ 指定事業者は②のハ及びホの確認の結果の記録を作成しなければならない。
④ 指定事業者が行う②のニの指示は、文書により行わなければならない。
⑤ 指定福祉用具貸与事業者は、居宅基準第204条の2第2項の規定に基づき、②のハ及びホの確認の結果の記録を2年間保存しなければならない。
5 指定福祉用具貸与事業者は、事業所の設備及び備品について、衛生的な管理に努めなければならない。

(掲示及び目録の備え付け)

第204条 指定福祉用具貸与事業者は、事業所の見やすい場所に、運営規程の概要その他の利用申込者のサービスの選択に資すると認められる重要事項を掲示しなければならない。
2 指定福祉用具貸与事業者は、利用者の福祉用具の選択に資するため、指定福祉用具貸与事業所に、その取り扱う福祉用具の品名及び品名ごとの利用料その他の必要事項が記載された目録等を備え付けなければならない。

(秘密保持等)準用

第33条  指定福祉用具貸与事業所の従業者は、正当な理由がなく、その業務上知り得た利用者又はその家族の秘密を漏らしてはならない。
2 指定福祉用具貸与事業者は、当該指定福祉用具貸与事業所の従業者であった者が、正当な理由がなく、その業務上知り得た利用者又はその家族の秘密を漏らすことがないよう、必要な措置を講じなければならない。
3 指定福祉用具貸与事業者は、サービス担当者会議等において、利用者の個人情報を用いる場合は利用者の同意を、利用者の家族の個人情報を用いる場合は当該家族の同意を、あらかじめ文書により得ておかなければならない。

(広告)準用

第34条  指定福祉用具貸与事業者は、指定福祉用具貸与事業所について広告をする場合においては、その内容が虚偽又は誇大なものであってはならない。

(居宅介護支援事業者に対する利益供与の禁止)準用

第35条  指定福祉用具貸与事業者は、居宅介護支援事業者又はその従業者に対し、利用者に対して特定の事業者によるサービスを利用させることの対償として、金品その他の財産上の利益を供与してはならない。

(苦情処理)準用

第36条  指定福祉用具貸与事業者は、提供した指定福祉用具貸与に係る利用者及びその家族からの苦情に迅速かつ適切に対応するために、苦情を受け付けるための窓口を設置する等の必要な措置を講じなければならない。
「必要な措置」とは、具体的には、相談窓口、苦情処理の体制及び手順等当該事業所における苦情を処理するために講ずる措置の概要について明らかにし、利用申込者又はその家族にサービスの内容を説明する文書に苦情に対する措置の概要についても併せて記載するとともに、事業所に掲示すること等である。

2 指定福祉用具貸与事業者は、前項の苦情を受け付けた場合には、当該苦情の内容等を記録しなければならない。
3 指定福祉用具貸与事業者は、提供した指定福祉用具貸与に関し、法第23条の規定により市町村が行う文書その他の物件の提出若しくは提示の求め又は当該市町村の職員からの質問若しくは照会に応じ、及び利用者からの苦情に関して市町村が行う調査に協力するとともに、市町村から指導又は助言を受けた場合においては、当該指導又は助言に従って必要な改善を行わなければならない。
4 指定福祉用具貸与事業者は、市町村からの求めがあった場合には、前項の改善の内容を市町村に報告しなければならない。
5 指定福祉用具貸与事業者は、提供した指定福祉用具貸与に係る利用者からの苦情に関して国民健康保険団体連合会が行う法第176条第1項第二号 の調査に協力するとともに、国民健康保険団体連合会から同号 の指導又は助言を受けた場合においては、当該指導又は助言に従って必要な改善を行わなければならない。
6 指定福祉用具貸与事業者は、国民健康保険団体連合会からの求めがあった場合には、前項の改善の内容を国民健康保険団体連合会に報告しなければならない。

【補足】苦情の内容等の記録は、2年間保存しなければならない。

(事故発生時の対応)準用

第37条  指定福祉用具貸与事業者は、利用者に対する指定福祉用具貸与の提供により事故が発生した場合は、市町村、当該利用者の家族、当該利用者に係る居宅介護支援事業者等に連絡を行うとともに、必要な措置を講じなければならない。
2 指定福祉用具貸与事業者は、前項の事故の状況及び事故に際して採った処置について記録しなければならない。
3 指定福祉用具貸与事業者は、利用者に対する指定福祉用具貸与の提供により賠償すべき事故が発生した場合は、損害賠償を速やかに行わなければならない。

【補足】事故の状況及び事故に際して採った処置についての記録は、2年間保存しなければならない。

① 利用者に対する指定福祉用具貸与の提供により事故が発生した場合の対応方法については、あらかじめ指定福祉用具貸与事業者が定めておくことが望ましいこと。
② 指定福祉用具貸与事業者は、賠償すべき事態において速やかに賠償を行うため、損害賠償保険に加入しておくか、又は賠償資力を有することが望ましいこと。
③ 指定福祉用具貸与事業者は、事故が生じた際にはその原因を解明し、再発生を防ぐための対策を講じること。

(会計の区分)準用

第38条  指定福祉用具貸与事業者は、指定福祉用具貸与事業所ごとに経理を区分するとともに、指定福祉用具貸与の事業の会計とその他の事業の会計を区分しなければならない。

(記録の整備)

第204条の2 指定福祉用具貸与事業者は、従業者、設備、備品及び会計に関する諸記録を整備しておかなければならない。
2 指定福祉用具貸与事業者は、利用者に対する指定福祉用具貸与の提供に関する次の各号に掲げる記録を整備し、その完結の日から2年間保存しなければならない。
 一 次条において準用する第十九条第二項に規定する提供した具体的なサービスの内容等の記録
 二 第203条第4項に規定する結果等の記録
 三 次条において準用する第206条に規定する市町村への通知に係る記録
 四 次条において準用する第306条第2項に規定する苦情の内容等の記録
 五 次条において準用する第307条第2項に規定する事故の状況及び事故に際して採った処置についての記録

(準用)

第205条  第8条から第19条まで、第21条、第26条、第33条から第38条まで、第52条並びに第101条第1項及び第2項の規定は、指定福祉用具貸与の事業について準用する。この場合において、第8条中「第29条」とあるのは「第200条」と、「訪問介護員等」とあるのは「福祉用具専門相談員」と、第10条中「以下同じ。)」とあるのは「以下同じ。)、取り扱う福祉用具の種目」と、第14条第2項中「適切な指導」とあるのは「適切な相談又は助言」と、第18条中「訪問介護員等」とあるのは「従業者」と、「初回訪問時及び利用者」とあるのは「利用者」と、第十九条中「提供日及び内容」とあるのは「提供の開始日及び終了日並びに種目及び品名」と、第21条中「内容」とあるのは「種目、品名」と、第101条第2項中「処遇」とあるのは「サービス利用」と読み替えるものとする。




  • 最終更新:2012-02-09 00:30:10

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