訪問看護 運営に関する指定基準(後編)

○指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準
(平成11年3月31日厚生省令第37号)
○指定居宅サービス等及び指定介護予防サービス等に関する基準について
(平成11年老企第25号)


第4章 訪問看護

第4節 運営に関する基準

(指定訪問看護の基本取扱方針)

第67条 指定訪問看護は、利用者の要介護状態の軽減又は悪化の防止に資するよう、療養上の目標を設定し、計画的に行われなければならない。
2 指定訪問看護事業者は、自らその提供する指定訪問看護の質の評価を行い、常にその改善を図らなければならない。

(指定訪問看護の具体的取扱方針)

第68条 看護師等の行う指定訪問看護の方針は、次に掲げるところによるものとする。
 一 指定訪問看護の提供に当たっては、主治の医師との密接な連携及び第70条第1項に規定する訪問看護計画に基づき、利用者の心身の機能の維持回復を図るよう妥当適切に行う。
 二 指定訪問看護の提供に当たっては、懇切丁寧に行うことを旨とし、利用者又はその家族に対し、療養上必要な事項について、理解しやすいように指導又は説明を行う。
三 指定訪問看護の提供に当たっては、医学の進歩に対応し、適切な看護技術をもって、これを行う。
四 指定訪問看護の提供に当たっては、常に利用者の病状、心身の状況及びその置かれている環境の的確な把握に努め、利用者又はその家族に対し、適切な指導を行う。
五 特殊な看護等については、これを行ってはならない。

(主治の医師との関係)

第69条 指定訪問看護事業所の管理者は、主治の医師の指示に基づき適切な指定訪問看護が行われるよう必要な管理をしなければならない。
2 指定訪問看護事業者は、指定訪問看護の提供の開始に際し、主治の医師による指示を文書で受けなければならない。
主治医とは、利用申込者の選定により加療している医師をいい、主治医以外の複数の医師から指示書の交付を受けることはできないものであること。
3 指定訪問看護事業者は、主治の医師に次条第一項に規定する訪問看護計画書及び訪問看護報告書を提出し、指定訪問看護の提供に当たって主治の医師との密接な連携を図らなければならない。
4 当該指定訪問看護事業所が指定訪問看護を担当する医療機関である場合にあっては、前2項の規定にかかわらず、第2項の主治の医師の文書による指示並びに前項の訪問看護計画書及び訪問看護報告書の提出は、診療録その他の診療に関する記録(以下「診療記録」という。)ヘの記載をもって代えることができる。

(訪問看護計画書及び訪問看護報告書の作成)

第70条 看護師等(准看護師を除く。以下この条において同じ。)は、利用者の希望、主治の医師の指示及び心身の状況等を踏まえて、療養上の目標、当該目標を達成するための具体的なサービスの内容等を記載した訪問看護計画書を作成しなければならない。
2 看護師等は、既に居宅サービス計画等が作成されている場合は、当該計画の内容に沿って訪問看護計画書を作成しなければならない。
3 看護師等は、訪問看護計画書の作成に当たっては、その主要な事項について利用者又はその家族に対して説明し、利用者の同意を得なければならない。
4 看護師等は、訪問看護計画書を作成した際には、当該訪問看護計画書を利用者に交付しなければならない。
5 看護師等は、訪問日、提供した看護内容等を記載した訪問看護報告書を作成しなければならない。
訪問看護報告書は、訪問の都度記載する記録とは異なり、主治医に定期的に提出するものをいう。
6 指定訪問看護事業所の管理者は、訪問看護計画書及び訪問看護報告書の作成に関し、必要な指導及び管理を行わなければならない。
7 前条第4項の規定は、訪問看護計画書及び訪問看護報告書の作成について準用する。
【補足】交付した訪問看護計画書は、2年間保存しなければならない。
指定訪問看護事業者は、主治医との連携を図り、適切な指定訪問看護を提供するため、訪問看護計画書及び訪問看護報告書を定期的に主治医に提出しなければならない。

(同居家族に対する訪問看護の禁止)

第71条 指定訪問看護事業者は、看護師等にその同居の家族である利用者に対する指定訪問看護の提供をさせてはならない。

(利用者に関する市町村への通知)準用

第26条  指定訪問看護事業者は、指定訪問看護を受けている利用者が次の各号のいずれかに該当する場合は、遅滞なく、意見を付してその旨を市町村に通知しなければならない。
 一  正当な理由なしに指定訪問入浴介護の利用に関する指示に従わないことにより、要介護状態の程度を増進させたと認められるとき。
 二  偽りその他不正な行為によって保険給付を受け、又は受けようとしたとき。

(緊急時等の対応)

第72条 看護師等は、現に指定訪問看護の提供を行っているときに利用者に病状の急変等が生じた場合には、必要に応じて臨時応急の手当を行うとともに、速やかに主治の医師への連絡を行い指示を求める等の必要な措置を講じなければならない。

(運営規程)

第73条 指定訪問看護事業者は、指定訪問看護事業所ごとに、次に掲げる事業の運営についての重要事項に関する規程(以下この章において「運営規程」という。)を定めておかなければならない。
 一 事業の目的及び運営の方針
 二 従業者の職種、員数及び職務の内容
 三 営業日及び営業時間
 四 指定訪問看護の内容及び利用料その他の費用の額
 五 通常の事業の実施地域
 六 緊急時等における対応方法
 七 その他運営に関する重要事項

(勤務体制の確保等)準用

第30条  指定訪問看護事業者は、利用者に対し適切な指定訪問入浴介護を提供できるよう、指定訪問看護事業所ごとに、看護師等の勤務の体制を定めておかなければならない。
原則として月ごとの勤務表を作成し、訪問入浴介護従業者については、日々の勤務時間、職務の内容、常勤・非常勤の別、管理者との兼務関係である旨等を明確にすること。
2 指定訪問看護事業者は、指定訪問看護事業所ごとに、当該指定訪問看護事業所の看護師等によって指定訪問看護を提供しなければならない。
3 指定訪問看護事業者は、看護師等の資質の向上のために、その研修の機会を確保しなければならない。

(衛生管理等)準用

第31条  指定訪問看護事業者は、看護師等の清潔の保持及び健康状態について、必要な管理を行わなければならない。
2  指定訪問看護事業者は、指定訪問看護事業所の設備及び備品等について、衛生的な管理に努めなければならない。

(掲示)準用

第32条  指定訪問看護事業者は、指定訪問看護事業所の見やすい場所に、運営規程の概要、看護師等の勤務の体制その他の利用申込者のサービスの選択に資すると認められる重要事項を掲示しなければならない。

(秘密保持等)準用

第33条  指定訪問看護事業所の従業者は、正当な理由がなく、その業務上知り得た利用者又はその家族の秘密を漏らしてはならない。
2 指定訪問看護事業者は、当該指定訪問看護事業所の従業者であった者が、正当な理由がなく、その業務上知り得た利用者又はその家族の秘密を漏らすことがないよう、必要な措置を講じなければならない。
3 指定訪問看護事業者は、サービス担当者会議等において、利用者の個人情報を用いる場合は利用者の同意を、利用者の家族の個人情報を用いる場合は当該家族の同意を、あらかじめ文書により得ておかなければならない。

(広告)準用

第34条  指定訪問看護事業者は、指定訪問看護事業所について広告をする場合においては、その内容が虚偽又は誇大なものであってはならない。

(居宅介護支援事業者に対する利益供与の禁止)準用

第35条  指定訪問看護事業者は、居宅介護支援事業者又はその従業者に対し、利用者に対して特定の事業者によるサービスを利用させることの対償として、金品その他の財産上の利益を供与してはならない。

(苦情処理)準用

第36条  指定訪問看護事業者は、提供した指定訪問看護に係る利用者及びその家族からの苦情に迅速かつ適切に対応するために、苦情を受け付けるための窓口を設置する等の必要な措置を講じなければならない。
「必要な措置」とは、具体的には、相談窓口、苦情処理の体制及び手順等当該事業所における苦情を処理するために講ずる措置の概要について明らかにし、利用申込者又はその家族にサービスの内容を説明する文書に苦情に対する措置の概要についても併せて記載するとともに、事業所に掲示すること等である。

2 指定訪問看護事業者は、前項の苦情を受け付けた場合には、当該苦情の内容等を記録しなければならない。
3 指定訪問看護事業者は、提供した指定訪問看護に関し、法第23条 の規定により市町村が行う文書その他の物件の提出若しくは提示の求め又は当該市町村の職員からの質問若しくは照会に応じ、及び利用者からの苦情に関して市町村が行う調査に協力するとともに、市町村から指導又は助言を受けた場合においては、当該指導又は助言に従って必要な改善を行わなければならない。
4 指定訪問看護事業者は、市町村からの求めがあった場合には、前項の改善の内容を市町村に報告しなければならない。
5 指定訪問看護事業者は、提供した指定訪問看護に係る利用者からの苦情に関して国民健康保険団体連合会が行う法第176条第1項第二号 の調査に協力するとともに、国民健康保険団体連合会から同号 の指導又は助言を受けた場合においては、当該指導又は助言に従って必要な改善を行わなければならない。
6 指定訪問看護事業者は、国民健康保険団体連合会からの求めがあった場合には、前項の改善の内容を国民健康保険団体連合会に報告しなければならない。

【補足】苦情の内容等の記録は、2年間保存しなければならない。

(事故発生時の対応)準用

第37条  指定訪問看護事業者は、利用者に対する指定訪問看護の提供により事故が発生した場合は、市町村、当該利用者の家族、当該利用者に係る居宅介護支援事業者等に連絡を行うとともに、必要な措置を講じなければならない。
2 指定訪問看護事業者は、前項の事故の状況及び事故に際して採った処置について記録しなければならない。
3 指定訪問看護事業者は、利用者に対する指定訪問看護の提供により賠償すべき事故が発生した場合は、損害賠償を速やかに行わなければならない。

【補足】事故の状況及び事故に際して採った処置についての記録は、2年間保存しなければならない。

① 利用者に対する指定訪問介護の提供により事故が発生した場合の対応方法については、あらかじめ指定訪問看護事業者が定めておくことが望ましいこと。
② 指定訪問看護事業者は、賠償すべき事態において速やかに賠償を行うため、損害賠償保険に加入しておくか、又は賠償資力を有することが望ましいこと。
③ 指定訪問看護事業者は、事故が生じた際にはその原因を解明し、再発生を防ぐための対策を講じること。

(会計の区分)準用

第38条  指定訪問看護事業者は、指定訪問看護事業所ごとに経理を区分するとともに、指定訪問看護の事業の会計とその他の事業の会計を区分しなければならない。

(記録の整備)

第73条の2 指定訪問看護事業者は、従業者、設備、備品及び会計に関する諸記録を整備しておかなければならない。
2 指定訪問看護事業者は、利用者に対する指定訪問看護の提供に関する次の各号に掲げる記録を整備し、その完結の日から2年間保存しなければならない。
 一 第69条第2項に規定する主治の医師による指示の文書
 二 訪問看護計画書
 三 訪問看護報告書
 四 次条において準用する第19条第2項に規定する提供した具体的なサービスの内容等の記録
 五 次条において準用する第26条に規定する市町村への通知に係る記録
 六 次条において準用する第36条第2項に規定する苦情の内容等の記録
 七 次条において準用する第37条第2項に規定する事故の状況及び事故に際して採った処置についての記録
指定訪問看護事業所が保険医療機関である場合は、指示書、訪問看護計画書及び訪問看護報告書については、診療録及び診療記録の保存でも差し支えない。

(準用)

第74条 第8条、第9条、第11条から第13条まで、第15条から第19条まで、第21条、第26条、第30条から第38条まで及び第52条の規定は、指定訪問看護の事業について準用する。この場合において、これらの規定中「訪問介護員等」とあるのは「看護師等」と、第8条中「第29条」とあるのは「第73条」と、第13条中「心身の状況」とあるのは「心身の状況、病歴」と読み替えるものとする。




  • 最終更新:2012-02-09 00:36:08

このWIKIを編集するにはパスワード入力が必要です

認証パスワード